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マインクラフトで英語!

How do we get to speak English? The simple answer is here.

YouGlishでVOCABUIL!~中上級者向け英語語彙力増強法-5

2. 既知の語句も含め全てYouGlishで検索にかけ、コロケーションを探しながらその語句を含む複数の動画を観る。

 

  前回の記事YouGlishでVOCABUIL!~中上級者向け英語語彙力増強法-4の続きなんだけど、今度は「既知の語句」=「音が既に意味になっている語句」以外のものをどうやってYouGlishで身に付けていくかっていうことになる。

  基本的なやり方は、前回見た「既知の語句」の場合と同じで、身に付けたい語句をテキストフィールドに入力して、複数の動画を観て、適当な動画を "My content" で保存しておくっていうことになるんだけど、その「既知の語句」の場合と違うのは、身に付けたい語句のその「意味」を、自分で探って獲得していくっていう点だ。

  このYouGlishを活用した "VOCABUIL" の特徴って、挙げ始めれば色々あるんだけど、その最大の特徴、要諦みたいなのを一言でいうと「あらかじめ与えられた意味=日本語訳の暗記ではない」っていうことになる。

  このあたりのことは、過去記事のB.Q.R. J-71 『日本でいちばん親切な英語学習法』からB.Q.R. J-76 『アスリートたちの英語トレーニング術』の一連の記事で、なんだかんだと書いてるはずなので(あるいは他の過去記事でもしばしば触れてるので)そちらを参照していただくとして、まあ要するに、この「既知の語句」以外の、これから新たに身に付けたい語句に関しては、対応する日本語訳を歴史の年号暗記よろしくただひたすら暗記していくんじゃなくて、このYouGlishを利用して、複数の動画を観ながらその「意味」を、あたかも彫刻の様に徐々に掘り進めていって、少しずつその姿かたちを明らかにしながら自分自身で獲得していくっていうことになる(それがこのやり方だと可能なのだ)。

  でもここで注意しておきたいのが、「あせっちゃいけない」っていうことだ。もっと言うと(って言ってこれを言うとなんだか禅問答みたいになっちゃうんだけど)あせって "意味" を探ろうとしてはいけない...... 。

  • 問:「意味」を探ってそれを獲得していくっていうのに、
    "意味" を探るなとはこれいかに。
  • 答:「意味」を探らず "意味" を探っても、意味がありませぬ......。

  なんて問答遊びやってても、それこそ意味がない、というわけで、さっさとその意味を説明することにして...... 。

  身に付けたい語句をひとまずYouGlishのテキストフィールドに入力して、複数の動画を観ながら「どんな意味かな~」って感じに視聴する際、あんまり必死になってその「意味」を探ろうとすると、どういうわけかかえって「意味」が遠くに逃げる感じになっちゃうんだよね。一方で、あまり「意味」を追おうとせず、なんていうか「知らなくたってどうってことない」って感じに、ちょっと肩の力を抜いて、ビーチに寝転んで日光浴でもしながらって感じに視聴してると、逆に「意味」が追いかけてきてくれるようになる。まるで男女の駆け引きみたいに......(ってまあ恋愛について言えば、追えば逃げて、逃げても追っかけてきてくれないってのが実情だっていう説もある)。

  これって結局の所、「意味」を探ろうとすると、知らないうちにその日本語訳としての "意味" =対応する母語を追い求めちゃう癖って言うか、意識のあり方っていうか、自然な脳の働きみたいなものがあるからなんじゃないかっていう気がしているんだけど、実際の所どうなのかっていうのはわからない。ただ、それはわからないんだけど、あまり意味を探ろうとしない方がいいっていうこと、これだけは確かなのだ。

  この辺のバランス感覚的なこと(求めるのはダメだけど、あんまり求めすぎないのもダメって感じのバランス感覚)は、やってるうちにやがてつかめてくると思う。ただ始めのうちは、この「あまり意味を探ろうとせず、肩の力を抜いて」って感じで聞くのがちょっと難しいと感じる人も中にはいるかもしれないんだけど(この辺りのことは、リスニングのコツとも関係してて、どこかでまた書いてみたいと思ってる)とりあえずこの "VOCABUIL" をやるっていうだけなら、割と手っ取り早くその聞き方の感覚がつかめるコツみたいなのがあると言えばある。それが「コロケーションを探す」っていうことなのだ。

  このコロケーションを探すっていう作業自体は、これはこれでそれ自体が目的だったんだけど、なんか偶然にもこの作業をやってると、結果としてその「肩の力を抜いて聞く」っていう感じに近くなって、これがなかなかいい(たぶんこれって、コロケーションを探す際に、「音」の組み合わせの方に意識を集中するから、それであんまり「意味」っていうか "意味" を気にしなくなるんじゃないかな)。だから、いまいちその聞き方のコツみたいなのがつかめないっていう場合は、このコロケーションを探すっていうのを常に意識しながら動画を観ていくといいと思う。

  ともあれ、そうやって「意味」あるいは "意味" を気にせず聞いてると、ふとある動画をきっかけに「ああ、こういう意味なのかもしれない」っていうことが起こって、それでそれを皮切りにして、徐々に、あるいは突然にその語句の「意味」が明らかになってくる、そういうことが起こる。

  で、そうなったらもうしめたもので、そうやってつかむことができた「意味」は、その「音」ともはや一心同体になって、「音が既に意味」っていう理想的な状態でその語彙を獲得することになる。

  結局の所、「意味」っていうのは想像以上に「モヤ」っとしたもので、使用言語としての「意味」獲得のためには、そういう「モヤ」ってるものを徐々にはっきりとさせて、なんていうか身体の内部で少しずつ(あるいは一気に)熟成させて、もうほとんど「身体化していく」って言ってもいいような、そういう結果をもたらすプロセスが必要なんだと思う。およそ使用言語としては、とてもじゃないけど機能しているとは言えない例の受験英語的な英単語には、「意味」獲得の過程でそういうプロセスが欠けている。前者のプロセスは、図式的に言えば、表象としての「音」に向かって徐々に「意味」が成長して充実していく感じなんだけど、後者は、表象としての「文字」から「文字」へ一気にジャンプするっていう感じだ(だから後者の場合、迂回的に偶然そういう熟成みたいなのが生じたとしても、そのたどり着く先は「文字」なのだ)。

  で、どっちがいいか。それは目的や必要性によっても変わってくると思うんだけど、どっちがより本質的かって言うと、僕自身はこの "VOCABUIL" の方に軍配が上がりそうだと、今の所自画自賛している(って言うのも、こっちの方が言語的使用可能性としては汎用性が広く、かつ身体的にはより深いと感じるからなんだけど、この辺はまた別の話になるかな)。

  だからちょっと話を戻すと、この第2ステップで注意したいのは、「意味」を探ろうとするあまり、"意味" =日本語訳を探してしまう状態にならないよう注意した方がいいということ(その場合、受験英語的な暗記とあまり変わらなくなってしまう可能性が高い)。そしてそのために、始めのうちは「コローケーション」を探すつもりで「音」に集中して、肩の力を抜いて、リラックスした状態で動画を観ていくようにするといいと思う。

  と、いうわけで、Take it easy ~!(まだ続く)。