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マインクラフトで英語!

How do we get to speak English? The simple answer is here.

B.Q.R. J-80 『たかが英語!』

『たかが英語!』三木谷浩 著

 

 一般的な日本の社会人が英語を習得するのに、どれだけの時間が必要だろうか。

 1000時間。それが、この答えに対する僕の仮説だ。

 なぜ1000時間なのか? 参考にしたのは、やはり楽天のインド人、中国人社員が、コミュニケーションレベルの日本語を習得するのにかかった時間だ。彼らはだいたい約3ヵ月で日本語を習得していたのだった。ーp.27

 

  僕は日本語をしゃべる外国人に会うたびに(それは居酒屋だったりパブだったりバーだったり、あるいはコンビニだったり弁当屋だったり英会話レッスンだったりと色々なんだけど)そのたびに必ず聞くようにしていることがあって、1つはどうやって日本語を習得したのか、そしてもう1つはだいたいどれくらいで日本語をしゃべれるようになったのか、少なくともこの2つは必ず聞くようにしてるんだけど、ほとんどの人が約3ヵ月、しかも驚くほどシンプルな方法で日本語をしゃべれるようになってるっていう共通点が浮かび上がってきてて、この引用した個所に出会ったとき思わず「そうそう、そうなんだよなあ」って感じに大きくうなずいてしまった。いや、僕が直接聞いた外国人(っていうか、日本語を外国語として勉強した人たち)は、不思議なほどみんな口をそろえて、だいたい3か月くらい、長い人でも半年、一番早かったのが1か月っていうのもあったけど、とりあえずそれくらいたった頃にぽろぽろ日本語が出てくるようになって(つまりしゃべり始めるようになって)、で、1年も経てば日常会話くらいは普通にこなせるようになった、って感じに、まあ「それが何か?」みたいな表情を顔に浮かべて(こっちの当惑などおかまいなく)けげんそうにみんなそろってそう宣うのだ。

  一方、英語のハウツー本なんかでも「英語を習得するのに要する時間」的なものをよく目にするんだけど、これはだいたい1000時間ってところでほぼ相場が決まっている。

  ただその1000時間っていうのは(前回の記事でもちょっと触れたように)その内訳は様々で、例えば「英語をマスターするのに要する時間」って感じの大雑把なものから、「ある日突然英語が聞こえるようになる」的なリスニングトレーニングに要する時間だったり、あるいは「TOEICで600点以上をとれるようになるまでの勉強時間」っていうかなり限定的なものもあったりして、まあ1000時間って一言でいっても一概には語れないところもあるんだけど、ただ僕自身の経験から言って、なんにせよ1000時間かければある程度なんらかの成果は必ず出ると思ってて、したがってスピーキングに関しても必ず成果を出すことができる、っていうか必ずしゃべり始めることができるようになると思っている。逆に言えば、1000時間かけてもなんら目ぼしい成果がでないようであれば、それははっきり言ってやり方が悪いのだ。

  ちょっと僕自身の経験を挙げてみると、英語をしゃべり始める前、僕は(今思えばかなり間違った形での)リスニングトレーニングを毎日せっせと実行してたんだけど、その時、例のあの「ある日突然聞こえるようになる!」的な現象を体験したのが、だいたい1000時間のリスニングトレーニングを終えた頃だった(ちなみにリスニングに費やした時間が、ある一定の量を超えた人なら、この現象は誰しも、しかも何度か経験すると思う)。それから、マインクラフトの実況で(体感的にはほぼ突然)英語をしゃべり始めたと実感した時、それまで視聴したマインクラフトの動画総再生時間が、1動画約20分前後と考えてそれをだいたい400動画視聴したから、20分×400=8000分、つまり約135時間だった(って計算してちょっとびっくりしたんだけど、たった135時間なんだ...... )。

  つまり僕の経験から言うと、リスニングにせよスピーキングにせよ、1000時間もの時間をかければ、必ずなんらかの成果が出ると言って間違いない。もっと言うと、僕はリスニングのトレーニングにかなり無駄な時間を費やしちゃったから、その点をちゃんと修正して、まともなリスニングとスピーキングのトレーニング(ってほど大げさなものじゃあないんだけど)を実行できれば、僕自身の感覚からすると、どんなに多く見積もっても500時間から600時間、若い人であれば300時間もあれば十分英語をしゃべり始めることができると思っている。

  で、まあこんな感じにざっと外国語の習得にかかる時間を見た上で、もう一度、前回の記事で計算した中高生の英語の勉強時間っていうのを振り返ってみると、今現在中高生は、6年間でいったいどれくらいの時間を英語の勉強に割いていたかといえば、授業とその予習復習なども合わせると、およそ2400時間だった。

  2400時間!

  はっきり言おう。まだ頭の柔らかい(まあ一説では、若い人の方が頭が固いっていう見方もあるんだけど、まあ一般的に言って頭の柔らかい)10代の人間なら、2400時間もの時間を割けるんだったら、まず間違いなく英語をしゃべり始めることはできる。いや、それどころじゃあない。それほどの時間をかけられるのなら、英語をしゃべり始めるっていうレベルにとどまることはあり得ない。おそらく、やり方さえ間違えなければ、もうほとんど流暢と言っていいくらいに英語をしゃべれるようになり、と同時に聞き取ることができ、そしてその「結果」として(...... 現行の英語教育ってこの因果関係が逆になっちゃってるんだけど、この場合、その「結果」として)英文が読めるようになり、書けるようになる。つまり、より本質的なリーディングとライティングが可能になる。

  いま英語教育はどんどん早期化する方向に進んでるけど、なんかこう見ると、ただただ無駄な英語の勉強時間を増やすだけになってるんじゃないかって思うんだけど、どうなんだろう。やろうと思えば、そんなに膨大な時間をかけずとも、ある程度の結果は間違いなく出せるんだから、その10代の貴重な時間をむやみやたらと浪費することはないよ。

 

たかが英語!

たかが英語!