マインクラフトで英語!

How do we get to speak English? The simple answer is here.

B.Q.R. J-60 『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』

「もう、いい! どうせ私は英語が下手なんだ。何でもいいからしゃべってやろう! でたらめだって構わないじゃない!」と思えるようになってから、英語がだんだんと話せるようになってきました。(『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』川本佐奈恵 著 ーp.112)

 

  こういう一見軽視されがちな、なんてことないようなところに、母語以外の言語をしゃべるための、っていうか身につけるためのコツがあったりするんだよね。

  たぶん以前「受験英語」を教えていた頃であれば「そんなことあるわけない。そもそも『でたらめだって構わない』って、それじゃダメじゃん」なんていうふうに思ってたかもしれないんだけど、これ、事実は逆、というか僕の場合少なくともこれは逆だった。むしろ「でたらめじゃダメじゃん」と思ってるとしゃべれないのだ。

 その理由は大きく2つあって、まず「でたらめじゃダメじゃん」と思ってると、どうしても「間違えないように」「文法的なミスをしないように」っていう意識が先行して、そのためにしゃべろうとしてる言葉をいったん文字化しちゃうんだよね。たぶんその文法的ななんやかんやをチェックしやすいように視覚化しちゃうんじゃないかと思うんだけど、これをやっちゃうと、およそしゃべってるとは言えない、なんか電池切れのロボットかなんかがようやくとぎれとぎれの音を出してるだけ、みたいなしゃべり方になっちゃって、たぶん相手に言いたいことはまず伝わらない。

 でもここには、もっとなんていうか心理的な側面で注目すべき点があると思うんだけど、それは「間違えないように」「文法的なミスをしないように」って思ってしまうのって、結局のところ「間違いを恐れてる」ってことで、で、この「恐れ」があると、そもそもしゃべることそのものをためらってしまう、なんてことになっちゃうのだ。

 で、この「しゃべることをためらう」ってのは、いろんな形で表面化するんだけど(例えばしゃべる練習量が減るとか、例文の暗記に走っちゃうとか)、おそらくその中でも典型的なのが、あの例の「英語を聞き流してれば、ある日突然口から英語が飛び出てくる」的な広告に踊らされちゃうってパターンだ。

 これ、どうやって踊らされちゃうのか? それは一言でいうと、「聞くことしかしない」ようになっちゃうんだよね(前にも書いたけど、かつての僕がそうだった)。そこのあなた! これやってない? このただ英語を大量に「聞くだけ」っていうの、やってるでしょう。英語をサワーのように浴びてれば、っと違った、 英語をシャワーのように浴びてれば、頭の中に溜まり始めたその英語が、そのうち炭酸みたいにあふれ出てくるみたいなイメージを持っちゃって、とにかくずーっとただ「聞いてるだけ」みたいなの、やってませんか? おそらくその裏には、「しゃべる」ことにつきまとう心理的なハードルみたいなのを突破できない、なんかそこを突破して、外界へ一歩勇気をもって踏み出すことのできない「恐れ」のような意識が隠れてると思うんだよね。

 実はこのハードルを突破したところで、この「恐れ」というか「ためらい」みたいなのがなくなるかっていうと、それがなくならないのだ。少なくとも僕は今でも「恐れ」のような意識を取り除くことができてなくて、ともするとspeakingの練習をさぼりがちになっちゃってる。ただ、その突破の仕方、乗り越え方を知ってるから、以前のようにただ「聞いているだけ」の状態にとどまったり、あるいは暗記した英語をただしゃべるだけみたいなことにはならないで済んでるんだけど、その乗り越え方を言葉にすれば、この著者の言うようなことになるのだ。「もう、いい! どうせ私は英語が下手なんだ。何でもいいからしゃべってやろう! でたらめだって構わないじゃない!」

 大げさじゃなく、たぶんこれは、母語以外の言語をしゃべれるようになった人にしかわからない、ちょっとした極意だと思うよ。

 

最新版 NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法 (黄金文庫)

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